おいしくて健康的は青森のりんごをお届けする工藤農園
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無農薬りんご栽培 〜これでもあなたは食べますか〜

写真のりんご、なんかイビツな形していますよね。 その訳は、中に『モモシンクイガ』という害虫の幼虫が入り込み、果実内部を食い荒らしているからです。 こんなりんごは普段見ることはもちろんないかと思います。

モモシンクイガの被害1

この写真を撮ったのは、青森県農林総合研究センターりんご試験場にある完全無農薬(無防除)園でのものです。

モモシンクイガの被害2

残念ながら無防除園ではほぼ全ての果実や葉っぱに病気や害虫が寄生し、 りんごの商品価値はまったくといっていいほどなくなってしまいます。

黒星病の被害

これは“黒星病”という病気が付いた果実です。 この病気は、特に春の涼しくて雨や湿度が高い条件で多発する病気で、 梅雨がある我が国、特にヤマセの影響もある本県にとっては風土病のような病害です。

ほとんど落葉している樹

この写真は葉っぱに病気が着いて、ほとんど落葉してしまった状態です。 これが何を意味するかというと、成っている果実にはもちろんですが、 来年りんごを成らせるための“花芽”に養分供給ができなくなってしまうということです。

従ってもし仮にりんごが成ったとしても、養分供給のもととなる葉がないので、 肥大や味が著しく悪くなってしまいまい、来年良い花も咲きません。

さて、なぜ私が無農薬りんごについて書いたかというと、 青森県のほかにも全国のりんご生産者や消費者から、この“無農薬りんご”についての質問や意見が寄せられたからです。

特に昨年某テレビ番組で取り上げられた直後は、全国のりんご生産者の仲間から困惑した内容の電話を沢山貰いました。

あくまでも私の私的な意見をいわせてもらうと、年間約1300ミリ以上もの降水量がある日本において、 いま消費者が支持している品質のものを作ることは極めて困難です。 ハウスなどの施設栽培が可能な野菜などは、病気が心配な時期をずらしたり外気を遮断することで無農薬栽培も可能ですが、 露地で作るりんごを始めほとんどの果樹の場合はそうは行きません。

某テレビ番組で紹介された方はそれはそれは並々ならぬご努力をしたこととは思います。 しかし、病気や害虫は周りにも広く飛散するのです。 虫には羽があるから周りに飛び回るし、病気の原因になる胞子も飛散します。 ですからテレビを見た方は周りの園地への影響ということも冷静に考えて頂きたいと思います。 虫が入ったりんごを食べますか?虫の糞が沢山残っているりんごを食べますか?

農薬についてですが、いま多くの生産者が最も気を使っているのが“安全性”で、 現在使用されている薬剤もキノコなどから抽出物を原料にしたものや、 紫外線による分解が極めて早いものなど安全性の高い薬剤が多く使用されています。 また、青森県の場合、最後の防除で使用している薬剤の収獲前使用日数は長いものでも14日、 ものによっては収穫前日まで使用可能な薬剤もあり、こうした薬を使用する傾向が高いのが実情です。 こうした安全性の高い薬剤を使った場合でも、主力品種“ふじ”の収獲までは凡そ2ヶ月もの期間があります。 従って安全性に於ては問題がないと考えています。

また、県やJAでは十分に安全性に考慮した“病害虫防除暦”という防除マニュアルを毎年製作しています、 生産者の中には更に病害虫へ対しての知識を深め、もっと回数や使用薬剤の数を少なくしている例も沢山あります。

ちょっと話しはそれますが、日本人が年間に摂取している添加物の量はどれくらいか知っていますか? ものの本によれば4キロとも7キロとも云われています。 こっちの方もおろそかになっていませんか? わたしも一消費者として、自分や子供達が食べるものには十分気を使っているつもりです。

いまどんな農産物を作っている農家も安全性には十分注意を払っています。 それは無農薬で作れたらそれに越したことはないと思いますが、 いま現在、市場、流通業者、スーパー、消費者の多くが求めている“品質”を提供するためには、 この自然条件下にあっては必要最低限の防除は必要です。 あと、無農薬りんごを紹介しているHPも拝見しましたが、明らかに誤解や思い込みであったり、 慣行栽培が非であるような内容も結構見られました。 写真のようなりんごや木を見てかわいそうに思いませんか?

いまこのコラムを書いて思うことは、きっとネット検索で“無農薬りんご”で検索して私のHPがヒットしたとき、 どんな質問や意見が来るのだろうかということです。 お叱りの意見や賛同の意見もあるでしょう。なんでもウエルカム!どんと来てください!!



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